始業式が行われました

令和3年4月7日、令和3年度第1学期始業式が行われました。

 

令和3年度 1学期始業式 校長講話 

この3月の伊藤前校長退任に伴い、新しく校長になりました鈴木徹(前副校長)です。よろしくお願いいたします。

私は伊藤前校長のように、気の利いた話はできませんが、皆さんに、「安全な学校で楽しく過ごしてもらいたい」という思いに変わりはありません。
「安全で、楽しい学校」とは、当たり前のことかもしれませんが、かの千利休*も、「当たり前のことをやりきるのは難しい」と言っています。例えば、安全を守る、といっても皆さんが生活をする中でルールやマナーを守らずに行動していれば、守ろうにも守りようがありません。また、学校が楽しいかどうかは、友人関係に左右されることは絶大で、仮に、「いじめや差別」があれば、これは論外というものです。

*千利休(茶人。戦国時代から安土桃山時代に活躍。わび茶の完成者で、茶聖ともいう。)

また、最近はジェンダー*差別ということも許されません、言葉一つで相手を傷つけてしまうし、場合によっては、それにより自分の立場を失います。

*ジェンダー(社会的・文化的に認知された性差。)

そうならない為に、やっていいことと悪いことを「自分の頭で(よく)考えて」正しい判断をしなければなりません。現実としては、あまり深く考えずに、人に言われた通りにただ行動していることが意外に多いでしょう。もちろん、その方が楽だからです。だがしかし、「誰か凄い人が世の中のことを全部決めてくれ、その通りやっている方がうまくいく」ということ(長いものには巻かれろ!)は、多分ウソです。特定のリーダーに期待して、そのリーダーが世の中を変えてくれるというのは(これを「カリスマモデル」といいますが)、私は何か違うような気がします。
是非、皆さんには、自分の頭で考え、行動できる人になってもらいたい、そして、これからの学校の役割というのは、そういう人を育てることだと考えます。
本来であれば、新学期にあたり、「明るい将来の話」をするところなのでしょうが、お仕着せの話にはまらないほど、皆さんは一人一人違いますから。どうしたら「理想の未来を迎えられるのか」ということも、一人一人が違うわけです。
皆さん一人一人が自分のために、しっかり考えていってください。

東京高等学校長 鈴木 徹